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ホノカアボーイ

2009.02.12 (Thursday)


試写にて拝見。

ハワイ島のリラックスした空気の中で、自分と今まで関わりのなかった人たちが開かせてくれる心のセル。
優しくし、失望し、ときめき、無くす。
誰しも多かれ少なかれ経験するセンチメントだが、カラッとしつつも弛緩した/日本人の顔をして日本語を話すのに明らかにかみ合いが悪い人の中でのそれは特別なものになるのだろう。

配役が全員よかった。
劇中TV劇に出る深津絵里もエロじじいの喜味こいしもよかったが、カメオ出演している原作者の𠮷田玲雄。
彼が演じる男に対して、現実に彼が感じただろう感情が手に取るようにわかった。

桑原茂一さんが音楽プロデューサーで、苦労が何となく伝わってきていたが、その痕跡を感じた。
詳しく知る由もないが、所謂ダメだしのようなものが多かったのだろうか、音楽家(青柳拓次さん、阿部海太郎さん)の純粋さや衝動があまり感じられなかった。
お決まりの「主題歌」も要らない。余韻も何もない。
多く絡んでいそうな、大人のしがらみ事情自体が愚だとは思わない。
その大人たちが、多様なアートを知らないのに人に任せる勇気がないことが悪い。

実は、僕の曲も使われている。
茂一さんのコメディのために5年程前につくった「Fascino」という曲が、ファニーな劇中映画シーン(子供が大人の映画だから、と追い出される前半のシーン)に合うとのことで。

サントラには入ったようだが、急遽決まったためかパンフレットにもエンドロールにも僕の名前はない。
色んな力関係の及ばぬところでやっていると、そういうことはたまに起こる。

そのアダルトな劇中映画は、上映中に主人公が失敗してフィルムを焦がし「ワカメ」にしてしまうのだが、僕の音楽もそこに入っていたと思うと「そんなもんやね」とビターな気持ちになった。

一度お会いしたことのある写真家の高砂淳二さんの虹の作品が、心に残った。

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