アルバム裏テーマ?
2009.05.12 (Tuesday)
いつも僕のアルバムにはコンセプトがあるが、それは匿名性を求めるがためである。
別にこれを自分でなくとも、誰かがつくったものでもいいと思う。
逆説的に、そのために強烈な観念が必要なのである。
俺にしかできないこと、という思い込みは、広い世界を知れば知る程無知によるものだとわかる。
その上での尽力こそ純粋である。
その「正式」なコンセプト以外に、毎度幾つもの「裏テーマ」や「縛り」を折り重なるテクスチャーのように設けている。
聞き込まれて数年経ってから気付かれるようなものでいい。
もしくは、誰にもわかりようのないことで、いつか友人にこっそり打ち明けるようなものでもいい。
制作中のアルバムでも、つくっているうちにそれが自然と出てきた。
テンポ設定は10単位、というものだ。
92ではなくて90。
126ではなくて130。
仕事で「テンポを1上げて/2下げて」のように要求されたことがある。
かつてはsampler、今だとaudioで構築する僕のような音楽家にとって、これはとても厄介で面倒なことだ。
そして、それで音楽の本質が劇的に変わることなんて、まずない。
はっきり言って、ナンセンスである。
今時10単位でしかテンポをさわれないシーケンサーを使っていると仮定して、そのぞんさいな荒っぽさが面白い何かを引っ張り出してくれるような気もしている。(クリックなしの曲も出てくるとは思うが)
普通にきいていてもわからないのも、気に入っている。
アメリカ・ブラジル・フランス・ドイツ・国内とやりとりしながら、フランス・ガーナ・フィリピン・日本・アメリカ・チェコの曲を進行中。
整理が大変だが、苦手ではない。
まとまった時に、全体の面白さが自分でもわかりそうだ。
